2008年の夏山歩きは八ヶ岳を赤岳から硫黄岳を周遊する1泊2日のコースを歩き、3日目は金峰山を加えて歩いて来ました。
3日間共に天気に恵まれ素晴らしい夏山歩きを堪能出来ました。
コース
1日目(7月23日 晴れ):美濃戸口(仮眠)==美濃戸(赤岳山荘駐車場)・・行者小屋・・地蔵尾根・・地蔵の頭・・赤岳展望荘・・赤岳・・赤岳展望荘(泊)
歩行距離 6.3Km 累積標高差 +1218m 歩行時間 約5.5時間
2日目(7月24日 晴れ):赤岳展望荘・・横岳・・硫黄石室小屋・・硫黄岳・・赤岳鉱泉・・林道終点・・美濃戸駐車場
歩行距離 9.0Km 累積標高差+228m −1303m 歩行時間 約6時間
![]() |
|
夜半に美濃戸口に到着しても、美濃戸までの林道は夜が明けてから移動した方が良いと忠告を受けていたので、八ヶ岳山荘の1階フリースペースで仮眠を取りました。忠告どうりに夜が明けてから車で美濃戸まで移動しましたが、林道では1箇所相当に掘れかえっている場所が有り、一旦停止してゆっくり通過するつもりが、タイヤがスリップしてしまい相当苦労して何とか美濃戸まで上がって来ることが出来ました。 美濃戸で2日分の駐車料金2000円を支払い、山歩きの準備を整えて南沢を行者小屋を目指して登っていきました。 行者小屋まではコースタイム2時間のところ結構時間がかかり、約2時間30分を要してしまいました。行者小屋からは有名な「大同心」「小同心」も良く見えました。ここでたっぷりと休憩をとり、これからの地蔵尾根の急登に備えます。 |
|
行者小屋からはストックをザックにくくりつけ、小屋の横からいよいよ地蔵尾根です。樹林の中の道は当初そんなにきつくないのですが、ほどなく斜度が増し靴の幅程度の歩幅でペースを守り、1時間程度登って行きます。最初のハシゴが現れた辺りから樹林帯を抜け地蔵尾根の核心部になります。鎖場、ハシゴが次々に現れ、先ほどまでの単調な登りよりも傾斜は急激に増しますが適度な緊張感と、景色の広がりで気分的に快適な登りになりました。 稜線も大分近づいて来ると地蔵尾根の由来となっているお地蔵さんが置かれていました。此処まで来ると地蔵の頭まで一登りです。 |
|
![]() |
|
地蔵の頭から5分程度で今夜宿泊する赤岳展望荘です。受け付け時間前の11時頃に到着してしまったので、ここで昼食をとった後、荷物を置いて赤岳まで行ってきました。帰ってきてから受け付けとします。 頂上までの稜線にはお花畑が至るところにあります。写真を撮りながら、景色に感動しながら、ゆっくり散歩してきました。 赤岳展望荘の宿泊者は定員の1/3程度程度と思われ、ゆっくり過ごす事ができます。夕食、朝食共にバイキング方式ですが質、量ともに充分です。コーヒー、お茶も随時無料で飲むことが出来ますが飲料水は不足の様で有料(ビールと同じ値段)です。ただしボイルウォター(多分雨水を湧かした水)は無料でした。 |
|
![]() |
|
![]() |
|
7月24日も快晴です。朝日を見ようと小屋の外に出ると、まずは雲海に浮かぶ富士山が出迎えしてくれました。東方面には明日登る予定の金峰山も見えています。朝日は残念ながらいまいちでした。 | |
![]() |
|
今日はいよいよ稜線の縦走です。赤岳展望荘を出るとすぐに昨日登ってきた地蔵の頭に到着。此処からは横岳まで緊張する岩尾根が続きますが、南アルプス、中央アルプス、北アルプス、御嶽、乗鞍と展望は申し分有りません。日本の高山bP(富士山),bQ(北岳)、bR(奧穂高岳)が全て見えます。槍ヶ岳も見えています。 |
富士山、赤岳、南アルプスを背景にした稜線で記念撮影です。 | 横岳頂上に到着しました。岩陵帯の核心部をほぼ抜けたので同行者にも余裕の笑みが出ています。 |
顔は要らないとの事で、後ろ姿しか撮ってくれませんでした。 | 硫黄の石室小屋に近づいてくると綺麗なコマクサがたくさん咲いています。大事に保護されていると思われ、100m四方ぐらいの広さの斜面に所狭しとコマクサが見事に咲き乱れています。正に圧巻でした。 |
![]() |
|
赤岳展望荘から2時間程度で硫黄の石室小屋に到着。この小屋の周辺にもお花畑があり、珍しい白いコマクサが咲いていました。 | |
石の積み重なった広い硫黄岳の頂上。ここで縦走は終わり、赤岳鉱泉経由で美濃戸まで下ります。 | 赤岳鉱泉で少し早い昼食とし、ここから約1時間で林道まで下って行きます。 |
林道まで下って来てからが大変でした。「はえ」より一回り大きい「アブ」の大群です。我々の汗の匂いにたかってくるのか、一人に5〜10匹もまとわり付き、払っても払っても刺しにきます。やっとの思いで美濃戸の駐車場に到着して、車に荷物を積んでも私達が連れてきたアブの大群が車の周りにまとわり付き、慌てて逃げて帰ってきました。そう言えば、赤岳展望荘のご主人が今年は虫が異常発生していると話されていたのがこの事だったのか! |