雪彦から峰山の縦走は私が20代の頃に良く歩いていたのですが、その後、林道開発や植林が進んだので縦走路もずたずたになり、歩く人もほとんどいなくなっていました。、私も20年近く山歩きから遠ざかっていたのですが、このコースが懐かしくて何とか縦走出来ないかと2008年6月に以前の記憶と地図を頼りに歩いて見ました。
この時は、以前のコースとは少し異なると思えますが、一部は関電の送電線巡視路としてルートは整備されており、三辻山をこえた所で雪彦林道と合流するところ迄は行けました。しかし、ここから坂ノ辻峠への稜線ルートは見つからず引き返して来ました。(前回の記録)
翌週の休日に改めてルートを探しに行ったのですが、やはり稜線ルートは見あたらず、ほぼ稜線沿いの雪彦林道を坂ノ辻峠まで行くのが正解の様でした。ところが坂ノ辻峠からはルートが全く見つからず、稜線へのルートは道路の堰堤で囲まれており、その上部は植林による杉林になっており登山ルートは無くなっていると、この時はあきらめて帰ってきました。
夏の間は暑いので、このルートの続きを探しに行くのは躊躇していたのですが、10月に入り涼しくなったのでこの地域の近くに住んでおられる会社の同僚に助けを頼んで一緒に出かけてきました。
この方は、休日にはこの辺りの植林関連の山仕事もされており、この方の助けを得られて無事に峰山迄到達する事が出来て、6月に歩いた前半と合わせて念願の雪彦・峰山の全縦走が出来ました。
日:2008年10月4日(土)
天候:晴れ
同行者:会社の同僚
ルート:坂ノ辻峠(旧宍粟峠)・・P1002m・・P951m・・中坪峠・・細い林道歩き(途中昼食)・・細い林道から引き返し・・細い林道から直登・・アンテナ施設道路・・暁晴山・・峰山高原道路
歩行地図
歩行時間:約4時間15分(休憩含む)
坂の辻峠からは鹿の通り道と思われる樹幹の隙間を同行者が写真に写っている腰の鉈で道を造って頂き、植林され大木に育っている杉林に突入しました。伐採され倒れた杉を避けながら大河内町と一宮町の町境界を目指して行くと、なんと町境界線部にはテーピングマークが現れ、ルートらしき踏み跡道が付いています。多分、昔の雪彦・峰山縦走路が残っているのだと感激しました。 杉林の境界ルートを登り詰めると、今度は写真の様な自然林になり、鹿の防止ネットが一宮町側と、大河内町側の二重に張りつめられています。、ピーク1002m迄はこの二重のネットの間を進んで行きましたが、この隙間は30cm程度しかなく、歩きづらいので立ち木を利用してとうとうネットを越え大河内側をネット伝いに歩いて行きました。写真の方が会社の同僚で地元の方です。山仕事姿が登山者より山に似合っています。(結局、峰山までこのネット越えを4〜5回程度する事になってしまいました。) |
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縦走ルートはずっと鹿よけネットに沿っています。この鹿ネットに引っかかり絶命した鹿の骨 | 縦走して越えてきたピーク1002m 切り開きの境を降りてきました。 |
ピーク951mに到着すると前方に峰山高原最高峰の暁晴山のアンテナ群と手前にパラボナアンテナ施設が見えました。 写真に写っているこのパラボナアンテナ施設の下側を横断している細い林道が中坪峠から続いている林道です。 写真を撮った時には全く気が付いていませんでしたが、昼食後この林道を左側に下って行ってしまいそうになり、引き返して、途中からパラボナアンテナ施設用の道路まで直登しました。 |
本日初めて出会った道標。鹿ネット沿いの地べたに直接置いて有った「雪彦・峰山」の標識。いつ頃設置された物なのか? |
二つ目の道標は中坪峠の所に有りました。 中坪峠手前のピーク951mからの下り途中から鹿よけネットは二股に分かれていますが左方向にいきます。その途中から鹿よけネットは少し尾根を外し気味に右(北東)に振っていたので、おかしいと思いネット方向と分かれて、尾根らしき所を少し密集した低い杉林の中を下って行きました。すると左に細い林道が見えたので一旦この道路におり、北東方向に歩いて行くと、やがて「中坪峠」までやって来ることが出来きました。 |
中坪峠は余り峠らしくない所で細い林道の途中に有りました。通り過ぎてから数メートルの所にこの標識があったので確認ができました。中坪峠の間際まで南側から鹿ネットが降りて来ていたので、ずっとネットルートを歩いておれば中坪峠に到着出来ていたのです。 中坪峠の分岐ルートについては私がこのルートを歩く前にネットで参考にしたホームページ「メーさんの山日記」に詳しく書かれています。 |
中坪峠からは稜線づたいに細い林道(最近車が通った痕跡が有りません)をそのまま歩いてきたのですが、そのうち少し西側に進む様になり、途中からぐっと下りにさしかかりました。手持ちの地図では稜線を歩かねばならないはずなので、250m程度戻り、鹿ネットの扉(ひもとワイヤで固定してある)が有るところから鹿ネット内に入り、少し開かれた所を尾根を目指して登って行きました。すると15分程度登るとガードレールが見えたので、その手前の鹿ネットを下の隙間から這い出て雑木林を登り詰めた後、ガードレールを乗りこえてパラボナアンテナ施設の道路に飛び出しました。 このルートの正解は「林道が標高950m辺りで左カーブしている所から鹿ネット沿いにピーク1015mを目指して稜線を歩く」と前述の「メーさんの山日記」に書かれていました。 |
パラボナアンテナ施設用の道路に飛び出した所を東側に進むと、暁晴山頂上に繋がる舗装道路に合流します。この道路を上がって行くと、本日の目的地で念願の暁晴山に到着する事ができました。分断はしましたが約35年ぶりの雪彦・峰山完全縦走が出来ました(非常に嬉しい)。今回、坂ノ辻峠から峰山までのコースを歩けたのは地元の同行者のお陰です。 |
暁晴山頂上から雪彦・峰山縦走路の山々。一番右奥の稜線が雪彦から最初に上がってきた稜線になります。 | 頂上に登ったあと、出発点の坂の辻峠までどのルートで帰るか同行者と相談しましたが、この時点で2時近くなっていたので結局峰山高原のホテル施設まで同行者の奥さんに電話連絡して車で迎えに来て貰い、坂ノ辻峠まで送って頂きました。 |
この雪彦・峰山縦走の後半(坂ノ辻峠から峰山)を無事に行けたので、2週間後に雪彦から峰山までの全縦走を行いました。
この時の記録はこちら