黒部「下ノ廊下」 (3日目)


9月〜10月初旬にかけて天候が安定しなかったが、10月中旬になってやっと安定してきたので10年ほど前から訪れたかった黒部の「下ノ廊下」に挑戦してきた。
下ノ廊下のルートは冬期に積雪で破壊されるので、毎年整備を行い9月初旬から10月下旬までの1.5ヶ月間程度のみ通過出来る季節限定ルートです。
入山一日目はほぼ移動日になってしまうので、二日目にやっと下ノ廊下核心部を歩く事になる。

日:2016年10月13日
天候:晴れとは時曇り
山歩きスタイル:日野家の山歩き+山仲間

全体図
 立山駅から入山し、アルペンルートを横断して黒部平へ   欅平下山後は宇奈月温泉駅から立山駅に戻った。 
 観光で有名なアルペンルートもトロッコ電車で有名な黒部渓谷鉄道も単なる移動手段に使ったのみです。観光地の交通機関を利用したので交通費が非常に高いのが痛い。


3日目概念図



下ノ廊下3日目歩行データ


コース:
阿曽原温泉小屋・・・水平歩道・・オリオ谷トンネル・・・大太鼓・・志合谷トンネル・・水平歩道終点(送電線鉄塔)・・しじみ坂・・・欅平____宇奈月温泉駅____寺田駅__立山駅--吉峰温泉--立山IC==-北陸道==舞鶴道==中国道==夢前スマートIC--自宅9:40

阿曽原温泉小屋をAM4:45分に出発。 やっと夜が明けてきた。 関電の送電線巡視路の標識
登山者が巡視路に入り込まない様にとの配慮です。
水平歩道
昨日の日電歩道と同様に、水平歩道も50〜80cmの幅で岩壁を削って作られている。
オリオ谷の堰堤トンネル入口
堰堤の中にトンネルが通されています。
オリオ谷の堰堤トンネル出口
水平歩道とオリオ谷堰堤 またもや岩壁の桟橋道
水平歩道も日電歩道に劣らず岩壁をくりぬいて作られているのでスリル満点です。
むしろ落差は200m程あり日電歩道よりも倍以上の高度感です。
岩壁をくり貫いた水平歩道 大太鼓手前の水平歩道
眼下250m程の黒部川を覗き込んでいます。
大太鼓を歩く同行者 カメラポイントです。
大太鼓
この「コの字形」にくり貫いた形が太鼓の形に似ているのかな?
大太鼓の標識
対岸は奥鐘山西壁の一部  この辺りでは黒部川まで約250m程もあるので谷底は全く見えません。
大太鼓を進む
天井も低くて頭をぶつけてしまいそうです。
大太鼓を進む
更に天井部が低くなり、何度ヘルメットを岩にぶつけた事やら。 下山後に確認するとヘルメットの一部に凹んだ所が数カ所も有りました。 下ノ廊下はヘルメットが必需品です。
志合谷トンネル 志合谷トンネルの入口
志合谷トンネル 
約100m以上の暗く長いトンネルで内部は3〜5cm程度の水が貯まっていた。(ヘッドランプ必須)
ダイモンジソウ
後立山連峰の冠雪
前日の夕方に阿曽原温泉では少し雨が降ったが、標高の高い山頂近くは雪が降った様だ。
またもやトンネル
このトンネルは広く短いのでヘットランプは不要でした。
「欅平上部」標識
でも欅平まで未だ1.3kmもあり標高差約300mの「しじみ坂」が控えている。
奥鐘山西壁は日本最大の岩壁
 いたる所がオーバーハングしているロッククライミングの難所 
水平歩道終点部に建つ送電線鉄塔
ここから標高差約300mの「しじみ坂」を下ると欅平に到着する。
欅平駅到着 AM10:06
阿曽原温泉小屋から12kmを朝食時間を含めて5時間20分で歩いてきました。
黒部渓谷鉄道(トロッコ電車)
窓のないトロッコ部の客車に乗ったが、走行時の風で寒かった。
乗り換えの寺田駅待合室
宇奈月温泉から富山地方鉄道に乗車し、寺田駅経由で立山駅に無事戻って来れました。。
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