北アルプスダイヤモンドコースから雲ノ平 周回コース(3日目)  


3日目(8月22日)

北アルプス最深部のダイヤモンドコースから雲ノ平を周回する山旅  3日目の記録です。
今日の予定は黒部五郎小舎から雲ノ平を経由して薬師沢小屋までのコースタイム8時間30分のロングコースとなります。
薬師沢小屋にたどり着けば、最終日の行程に少し余裕が出来て体力的にも楽なコースになるので今日は少しカンバルDAYです。

日:2012年8月19日(移動日)〜8月23日(木)

山歩きスタイル:日野家の山歩き+山仲間2名
天候:今日も晴れ

3日目コース

黒部五郎小舎5:05・・P2661 6:01・・三俣蓮華岳分岐6:31・・巻き道ルート展望場所6:46・・三俣山荘7:45-7:55・・黒部川源流標識8:26・・黒部川源流渡渉8:31・・雲ノ平入口9:32・・日本庭園9:49・・祖父岳分岐10:26・・・スイス庭園10:56・・高天原分岐・・雲ノ平山荘11:20-12:16(昼食)・・奥日本庭園12:30・・アラスカ庭園・・木道末端・・急激坂下降・・黒部川出合い14:55・・薬師沢小屋(泊)15:00

山歩きデータ:歩行時間(休憩・昼食含む)9時間55分 歩行距離12.4Km 累積標高差 +797m  −1223m



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黒部五郎小舎横の道標
AM5:00今日は少し早めの出発です。
まずは三俣・双六方面へ朝一で標高差約270mの急坂を登らねばならない。
黒部五郎岳のモルゲンロート
黒部五郎岳に朝日があたり黄金色に輝いてきた。
秀麗な笠ヶ岳
穂高側から見た場合と随分異なった姿です。
マウスポインターを上の写真に合わすと、西穂高側から見た笠ヶ岳の写真を表示します。
2羽の雷鳥が登山道をうろうろしているのに遭遇
そのうちクマザサ帯に入り込み何かついばんでいました。 朝食タイムだったのかも?
標高差250mを40分程度登り詰めて、稜線まで上がってきました。
稜線からは今日歩く予定の雲ノ平が見えています。
三俣蓮華岳分岐
このまま稜線を行くと、三俣蓮華岳・双六岳へ続くダイヤモンドコースですが、私たちは巻き道ルートを三俣山荘へ向かいます。
巻き道ルート
巻き道ルートからは昨日歩いた黒部五郎岳とカールが望めます。
巻き道ルートも展望コースです。
黒部川源流域の景色を堪能出来ました。
黒部川源流域の景色
黒部川源流域の景色 雲ノ平方面の景色
今日の後半は対岸の雲ノ平から写真の激坂を一直線に薬師沢へ下降せねばならない。 私たちは反時計回りの周回コースですが、時計回り周回コースを選択すると、ここを登るのが最大試練となります。
巻き道ルートの中間点(三俣蓮華岳の真北部)も絶好の展望・休憩ポイントです。
昨日歩いてきたルートも一望出来ます。
巻いてきた三俣蓮華岳 三俣蓮華岳と雪渓+お花畑
結構大きな雪田を横断
裏銀座コース核心部
三俣山荘が見えてきました。 三俣山荘の背後には鷲羽岳・ワリモ岳・水晶岳が揃い踏みです。 三俣山荘から鷲羽岳(百名山)へは標高差385m程で1時間30分で登れるのですか、今日は薬師沢小屋まで行きたいので泣く泣くパスし、黒部川源流方面に向かいます。
今日、雲ノ平泊まりにすれば登れたのですが・・
三俣山荘到着 三俣山荘に到着するとヘリによる荷揚げ中で、従業員から「早く小屋の中に入り、入口の戸を閉めてください」と指示されました。 ヘリによる風圧の為らしいですが、こっそり窓ガラスを明けて荷揚げ風景をカメラで写しました。
三俣山荘から望む三俣蓮華岳 三俣山荘前から望む槍ヶ岳から樅沢岳の稜線
2007年に歩いたコースです。
黒部川源流部から望む黒部五郎岳
三俣山荘から黒部側源流まで約140m下り、黒部側を渡渉後、雲ノ平入口まで急坂を約200m登らねばなりません。
「黒部川水源地」の標柱
黒部川源流を渡渉し、雲ノ平方面に登り返します。
黒部川を渡り、急坂を1ピッチ登り返した地点から望む三俣山荘と槍ヶ岳 北アルプスの楽園「雲ノ平」到着
雲ノ平入口部まで2ピッチで登り返した第二雪田辺りで岩を背に休息タイムです。
日本庭園付近の荒涼とした岩石帯 雲の平「日本庭園」入口付近
昨日歩き始めた太郎山も見えています。
雲の平「日本庭園」
もう少し歩くと祖父岳(ジイダケ)への分岐が有ります
雲の平「日本庭園」
雲の平「スイス庭園」
雲の平「スイス庭園」
優雅に写真を撮っていますが、早朝からの行動で疲れが貯まってきており、お腹も空いてきています。
雲ノ平山荘
当初考えていた時間より少し早い11:20分に雲ノ平山荘に到着出来ました。 これで余裕で薬師沢小屋に到着出来そうです。
人気の雲ノ平山荘も平日のお昼前は閑散としており、登山者の姿もほとんど見かけません。 山荘で水の補給(100円)を行い、山荘の日陰でゆっくりと昼食にしました。 小屋の従業員は木道の整備に忙しくされておりご苦労様です。
昼食後、木道をしばらく辿ると奥日本庭園です。近くにアルプス庭園と祖母岳(バアダケ)が有るのですが、パスして薬師沢を目指します。
急激な薬師沢への下降
木道先端部から440m程ほぼ一直線に急降下です。
ルートはしめって苔の生えた大きな石がゴロゴロしており、スリップによる転倒にヒヤヒヤしながら注意して下ります。 時にはストックがジャマでストックを下に投げ捨て両手、両足を使って下らなければなりません。このスリルを楽しむ余裕があるメンバーもいましたが、これが2時間近くかかるのです。 膝にきます。
丸太橋にもなりそうな大木が下山道路に倒れていました。
この丸太の上を歩いて下れる程です。
高天原への大東新道分岐
激坂を2時間近く下って、やっと黒部川の合流点まできました。
ここに高天原への分岐があり、高天原へ行く場合はしばらく黒部川沿いのルートとなる様です。
黒部川の河原に降り立つと薬師沢小屋は目の前ですが、直前にも試練が待っています。
薬師沢小屋前の試練
この写真の手前でも鉄の梯子を登らせられ、さらに岩壁に付けられた細い丸太桟橋を渡って、さらにこの鉄梯子を登らせられます。
でも、この試練はおもしろいです。
最後の鉄梯子を登ってくると目の前に薬師沢小屋が飛び込んできました。でもこの吊り橋を渡らなくてはなりません。
ここを渡ると美味いビールが待っています。
足元スカスカの吊り橋
足元は幅30cm程の鉄板以外は黒部川までシースルーです。 高度感もあり、揺れるので渡るのにけっこう緊張しました。
黒部五郎小屋から約10時間を要してPM3:00薬師沢小屋到着。 ここでも私たちは3人なのに4人用の個室を割り与えられました。(ラッキー)  今日もゆっくりと寝る事が出来そうです。
珍しいもの発見
受付カウンターの横に手製の水準器(紙と爪切りで作成)が設置されています。 要はこの小屋は5°程度傾いているが15°(DANGER)迄は大丈夫と自虐的に表示されているのです。 そういえば個室の畳も傾いていました。
薬師沢小屋コンサート
たまたま同宿されていた大阪のシンガーソングライター「リピート山中」さんが好意で夕食後にコンサートを開いて頂きました。
「リピート山中」さんは8月26日に双六小屋でコンサートをされる予定で、その前に薬師沢小屋に立ち寄られた様です。
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