秋の東北遠征(5座目)  秋田駒ヶ岳(1637.4m)


紅葉真っ盛りには少し早い時期だが、山仲間を誘って9月28日(土)〜10月4日(金)の7日間の予定で東北地方北部の紅葉を訪ねてきた。

6日目は第五座目の秋田駒ヶ岳(あきたこまがたけ)です。 
接近してきていた台風が温帯低気圧に変わったが、大陸側からこの低気圧に向かって風が吹き込み、お昼前頃まで経験したこともない強風・突風が吹き荒れた。
結局、頂上まで標高差で67mの所(GPSログ解析により判明)で前進もままならない状態となり、阿弥陀池避難小屋に引き返して登ってきたルートをそのまま戻る事にした。
幸運にも中腹まで戻って来たところで、にわかに天候が回復し鳥肌が立つような紅葉絶景を見ることが出来た。 登頂を断念したにも関わらず満足感充分であった。

東北遠征ルート図

東北遠征計画&実績表

日:2013年9月3日(木)

天候:濃霧(急風) 
山歩きスタイル:日野家の山歩き+山仲間2名


6日目コース
道の駅「雫石あねっこ」--大館「武家屋敷」観光7:00-7:30--駒ヶ岳八合目駐車場8:30(天候回復待ち)9:21・・片倉コース・・片倉展望台9:46・・草原10:10・・男岳分岐10:15・・阿弥陀池10:18・・阿弥陀池避難小屋分岐・・男女山稜線(標高1579mまで到達)・・阿弥陀池避難小屋10:37・・片倉展望台・・噴火口跡(旧道分岐)11:30・・八合目手前展望テーブル(昼食)11:35-12:25・・八合目駐車場12:30--乳頭温泉 鶴の湯(入湯)12:53-13:20--角館バイパス--協和IC--糸魚川IC--雨飾山登山口(小谷温泉側)駐車場23:15


秋田駒ヶ岳 山歩きデータ:  歩行時間 2時間21分(休憩含む)   歩行距離 7km    累積標高差 298m

概念図:


道の駅「雫石(しずくいし)あねっこ」で朝起きると、台風の影響で前夜から降っていた雨も止んでいる。ところが秋田駒ヶ岳方面に向かって岩手県と秋田県の県境の峠に近づくと、どんよりとした雲が低く立ちこめて小雨まで降ってきた。 今日の天気は回復傾向に有るのだが、このまま秋田駒ヶ岳の登山口に行っても天候の回復に間に合いそうにもない。 そこで、下山後に立ち寄る予定の角館(かくのだて)「武家屋敷」を先に観光して天候の回復を待つ事にする。
早朝(AM7時頃))の角館「武家屋敷
思っていたより広い範囲で武家屋敷が残されている
早朝の為か観光客はもちろん人っ子一人いなくて私たちだけでゆっくりと見て回る事が出来た。 なかなか良いところだ。
この頃になると角館の空には青空も見えだした。 
濃霧と風で天候回復待ち
角館で青空が見えだしたので秋田駒ヶ岳の八合目登山口駐車場にやってきたが、こちらは未だ天候の回復が遅れている。
濃霧と風の為、車の中で天候の回復待ちとする。駐車場には数台の車があり、同様に天候待ちされている様で、誰も登山を開始する人は居ない。
少し天候が回復 と思い、出発準備
車の中で約1時間弱天候の回復待ちをしていると少し霧が晴れてきた。 山腹には紅葉も見られ、あわてて山歩きの準備をする。
ところが、霧が晴れたのは一瞬だった。またもや濃霧と強風が・・ 火口跡付近
そのうち天候は回復するだろうと防風装備で身を固めて出発するが、強風にあおられる。 西風に対して秋田駒ヶ岳の西斜面沿いを歩くので西風をまともに受けるが、斜面が少しは壁になってくれているので未だましだった事を後ほど思い知る事になる。
片倉展望台
片倉展望台まで上がってくると強烈な西風がまともに体に襲いかかってくる。
男女岳(おなめだけ)男岳(おだけ)の鞍部に広がる草原に出ると、ここは風の通り道となっており、背後から強烈な風に押しまくられる。
阿弥陀池(あみだいけ)
草原を何とか抜けると予定していた男岳(おだけ)への分岐があるが、男岳へ登る余力はとても無い。即キャンセルだ!。阿弥陀池まで来るとさらに風の通りが良くなり、強烈な突風で阿弥陀池の水が木道まで飛んできそうだ。
頂上直下で断念
ここから頂上(男女山)稜線を登っていくが、障害物が全く無くなりさらなる突風が襲いかかる。それでも秋田駒ヶ岳の頂上に立ちたく果敢に頂上稜線を登っていったが、経験したことが無いような突風に立っていることすらままならない状態になる。 現在地をGPSナビで確認すると、頂上までまだ標高差で60mほど有るので無理と判断し、引き返す事にする。  
「男女岳」への標石には「女目岳」と書かれていた。読みは同じ
阿弥陀池避難小屋に避難 
多くの登山者が避難小屋に逃げ込んでおり、頂上へ向かったのは私たちだけでした。 途中まで私たちの後ろを歩いておられたご夫婦が、私たちが頂上へ向かったので「心配していたのよ!」と戻ってきた事を喜んでくれました。午前中に頂上へ向かったのは私たちだけでした。  横岳、焼森を経由した周遊コースを下山する予定だったが、安全第一で登ってきた片倉コースを戻る事にする。
旧道コースは通行止めになっていた。
にわかに天候回復
片倉展望台を過ぎて中腹まで下ってくると、にわかに天候が回復して青空が
紅葉の絶景が青空に映える
秋田駒ヶ岳の紅葉に、鳥肌が立つ程感動する。
八合目駐車場を挟んだ対岸の笹森山と湯森山のパノラマ紅葉
もう少しワイドにパノラマ
秋田駒ヶ岳(男女岳)のパノラマ紅葉
秋田駒ヶ岳(男女岳)パノラマ拡大
火口部の紅葉
緑の絨毯に点在する紅葉がアクセントになって綺麗だ
見えている秋田駒ヶ岳の頂上直下まで登ったのに・・
八合目近くから望む「笹森山」と「湯森山」の紅葉
八合目展望台から望む「八合目小屋」と「笹森山」の紅葉 展望台に設置されているテーブルで紅葉を見ながら昼食
道の駅「かづの」と道の駅「雫石あねっこ」で出会った大阪の車泊旅のご夫婦とここでも出合い、ご一緒に昼食を取る。
乳頭温泉 鶴の湯 
下山後は温泉としては全国区の乳頭温泉「鶴の湯」の露天風呂へ  
全国区の温泉宿にしては長屋門の中に質素な長屋風客室が続く。(この質素さが良いのかも?)
鶴の湯の露天風呂 
平日の昼間なので空いており、写真を撮ることが出来た。
露天風呂脇の小さな内湯 
カシミール3Dによる立体図
前半は濃霧と強風に翻弄され、秋田駒ヶ岳の中腹まで戻ってきた時にやっと天候が回復した波瀾万丈の山歩きだったが、青空に映える紅葉の絶景が見れたのは幸せだった。乳頭温泉に入湯後、越後地方にある第六座目の雨飾山登山口(長野県小谷村)まで約560km移動し、登山口の駐車場で車+テント泊。
この移動は少し疲れた。
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