秋の東北遠征(4座目)  早池峰山(1917m)


紅葉真っ盛りには少し早い時期だが、山仲間を誘って9月28日(土)〜10月4日(金)の7日間の予定で東北地方北部の紅葉を訪ねてきた。

5日目は第四座目の早池峰山(はやちねさん)です。 
累積標高差が950mもあり、急坂の岩稜が続く本格的な山登りだ。久しぶりに青空が顔を出してくれたが、つかの間だった。

東北遠征ルート図

東北遠征計画&実績表

日:2013年9月2日(水)

天候:晴れ時々曇り→ガス(霧雨)→曇り

山歩きスタイル:日野家の山歩き+山仲間2名


5日目コース

避難小屋「うすゆき山荘」--河原の坊登山口 6:34・・コメガモリ沢・・頭垢離10:00・・御座走り8:21・・打石8:38・・鎖場9:02・・千丈ヶ岩・・早池峰山9:18−9:42・・御田植場9:50・・鉄梯子9:59・・五合目御金蔵10:17・・小田越11:15・・県道25号・・河原の坊登山口駐車場11:59(昼食 )--紫波町(コインランドリー立ち寄り)--紫波IC--盛岡IC--道の駅「雫石あねっこ」

早池峰山 山歩きデータ:  歩行時間 5時間25分(休憩含む)   歩行距離 8.3km    累積標高差 950m

概念図


登山口のルート案内板抜粋
早池峰(はやちねさん)山総合休憩所/河原の坊登山口
前夜宿泊した避難小屋「うすゆき山荘」から1km程の河原の坊(かわらのぼう)登山口駐車場に到着。 累積標高差が950m程の急斜面が待ち受けているので、念入りに準備体操(ストレッチ)を行い登山を開始する。 左の写真は登山口の横に建っている「早池峰山総合休憩所」
休憩所と言うよりもミュージアムの様になっており、自然公園保護管理員が常駐している。携帯トイレもここで購入できる。
河原の坊登山口で登山届けに記入し、入山する。
まずはコメガモリ沢の樹林帯の登り。 コメガモリ沢の渡渉が数度あるが、樹林帯の傾斜はそんなにきつくなく、紅葉を愛でながらゆっくりと登っていく。
コメガモリ沢の登りに入り、傾斜も増してくる。
コメガモリ沢は岩がごろごろした所だか、ルートは標識や踏跡で明確だ
久々の青空だ! ルートは沢の突端部から稜線に向かって一気に岩稜登りになる。
うへー   あんな急斜面を登らねばならないのか・・ だが楽しみだ
コメガモリ沢の上部
振り返ると対岸側の薬師岳が、山頂付近にかかっていたガスが切れて姿を現した。
コメガモリ沢の上部付近まで登ってきた。 ここで初めて岩稜帯を登られている先行者が認められ、30分程度先行されている様だ。   この先で急な小尾根の岩稜に取り付く事になる。
頭垢離(こうべごうり)付近
この辺りが森林限界の「頭垢離」辺りだと思われる。
ハヤチネウスユキソウ
日本のエーデルワイスと言われている「ハヤチネウスユキソウ」は枯れ始めている。 ポインターを上の写真に乗せると、ヨーロッパアルプスで撮した本物のエーデルワイスが
薬師岳がよりクッキリと端正な姿を現した ナンブトウウチソウ
ヒロハヘビノボラズの実 ナンブトラノオ
薬師岳の稜線の向こうには雲海が 御座走り
ここまで立ち止まり程度の休み以外は、休憩もせずに登って来れた。ここで初めてザックを下ろして休憩する。
「御座走り」辺りから登ってきたコメガモリ沢のルートを見下ろす。コメガモリ沢の沢沿いは自然林なので紅葉が美しく、頭垢離から上は「蛇紋岩」や「かんらん岩」の岩稜地帯になるので、夏場は高山植物が咲き乱れる所です。
蛇紋岩のスラブ
乾いているので何とかロープを利用せずに登ることが出来た
急峻な岩稜帯をゆっくりとペースを守って登る
この辺りから稜線はガスに覆われだした。もう少し青空で待っていて欲しかった
打石(うちいし)
見る方向により形が異なるが、「天狗が頭を打ち付けた」との謂われからの名称らしい
千丈ヶ岩付近の鎖場登りを楽しませてもらった
岩稜地帯がさらに続く 実際はあと数分で頂上だが、何時になったらと思う
東北遠征、第四登目の 早池峰山 山頂(ガスの中展望なし 残念だ
登山口の案内板には頂上までコースタイムは3.5時間と書かれていたが、2時間45分で登って来れた。
頂上にしばらく滞在し、「小田越」コースを下る。
「小田越」コースは登ってきた「河原の坊」コースと異なり、なだらかな湿原帯のボードウォークになる。
この辺りは「御田植場(おだうえば)」と呼ばれている
鉄梯子
なだらかな湿原帯が終わると、このコースも急峻な岩稜コースとなる。小田越コースは樹林帯が少なく岩稜帯が多いので、紅葉には不向きだか、夏場は高山植物の宝庫になるらしい。
梯子を前向きに?? 
梯子は普通は岩側に向かって下るものだが、「下ろす足元が見えない怖さよりも前向きに降りる方が安心だ」と、のたまう人がいる。
この梯子の傾斜は緩いのだが、そりゃーダメでしょう!
五合目の「御金蔵」に到着
この御金蔵の岩場の中に空間がある様です。 この辺りから濃霧は霧雨の様になってきた。
霧雨で岩場が濡れだしたので慎重に下る タカネナデシコ
樹林帯に入ると人工物が現れた
@熊避けのドラムカン  小型のドラムカンをバチでたたいて音を出し、熊避けにする。 樹林帯の数カ所設置されていた。
A携帯トイレブース  携帯トイレを持参された方はこのブースを利用する。
小田越登山口到着 ウメバチソウ
小田越からは県道25号線を河原の坊登山口まで2.1km歩くが、紅葉景色を見ながらなので退屈しない。 県道なのに、この間1台も車の通行を見かけなかった。
県道からの紅葉景色
紅葉し始めた県道を河原の坊へトコトコと
カシミール3Dによる早池峰山立体ルート図
河原の坊に下山後、キャンプ場の炊事場で昼食をとる。 昨夜宿泊した避難小屋「うすゆき山荘」で記帳を忘れていたので、帰路立ち寄り記帳する。 途中、紫波町でコインランドリーに立ち寄り後に今夜の宿泊地 道の駅「雫石あねっこ」に向かって86km移動する
道の駅「雫石あねっこ」
「新はしば温泉」も併設されており、24時間開放されている10畳ほどの畳間が設けてある。(この畳間で泊) さらに同じく24時間サービスの冷水、お湯・お茶、全て温水便座の清潔なトイレと車泊者に至れり尽くせりだ。 ここで前々泊の道の駅「かづの」で出会った大阪のご夫婦のご主人と再会し、話が弾む。(このご夫婦は東北地方を既に1ヶ月以上車泊で旅されている)
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