錦秋の剱岳・立山三山(2日目)
2日目(10月3日)
今日はいよいよ剱岳に挑戦です。
剱山荘から剱岳を往復し剱御前小屋泊を予定しているが、体力と時間的な余裕あれば立山の内蔵助山荘まで足を延ばす事を念頭に入れて、未だ夜が明けないAM5:10分頃に剱山荘を出発です。
時折ガスもかかったが頂上では青空も現れてスリリングな剱岳を楽しむ事ができました。
紅葉時期でしたが、連休前の平日だったので登山者が少なく、停滞箇所も無かったので「剱山荘」にAM11:00過ぎに下山してきました。
時間的にも体力的?にも未だ余裕が有ったので、この日は内蔵助山荘まで足を延ばす事が出来ました。今日はロング行程でしたが3日目の行程に余裕を持たすことが出来た。
日:2012年10月3日(水)
山歩きスタイル:日野家の山歩き+山仲間
天候:曇り時々晴れ
2日目コース
剱山荘5:10・・一服剱5:37・・前剱・・・門6:32・・平蔵の頭 7番鎖7:08・・平蔵のコル・・カニのタテバイ 9番鎖7:21・・カニのヨコバイ分岐7:37・・早月尾根分岐7:52・・剱岳7:58-8:25・・カニのヨコバイ 10番鎖8:42・・平蔵のコル(旧避難小屋)9:00・・12番鎖・・平蔵の頭9:10・・平蔵の門 13番鎖9:40・・前剱10:12・・一服剱10:45・・・剱山荘11:10-12:04 昼食・・剱御前小屋(別山乗越)13:30-1315・・別山南峰(社2874m)14:18・・別山北峰(2880m)14:28・・別山南峰14:35・・真砂岳・・内蔵助山荘15:40
山歩きデータ:歩行時間10時間30分(休憩・昼食含む) 歩行距離8.9Km 累積標高差 +1315m −1017m
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剱山荘に不要な荷物をデボして少し身軽な荷物![]() まだ真っ暗でヘッドランプの明かりを頼りに2番鎖場を一服剱を目指します。 |
一服剱から望む前剱 一服剱に到着した頃には少し明るくなって、目の前に前剱の姿がデーンと現れます。前剱を初めて見ると、これが剱岳かと見間違う様な姿です。 |
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一服剱を越えて「武蔵コル」へ下って行きます。周囲は明るくなってきたが、残念ながら雲が多く青空は現れてくれません。 雨に降られないだけ幸運なのかも知れません。 | 「武蔵コル」から前剱への登り返し時に振り返った「剱岳・別山尾根」。 別山の頂上部は今日1日中黒部川側から立ち上がるガスでなかなか顔を出してくれませんでした。(本日、別山をPM2時30分頃通過時もガスの中だった) |
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3番鎖場の登り | 4番鎖場の登り | |
いよいよ前剱へ本格的な岩場登りの開始です。鎖場や岩場は結構緊張しますが足場や手かがりは充分に有り、鎖に頼らずとも三点確保を確実に取って登って行けました。 | ||
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前剱?に到着 ここから平蔵の「門」までも鎖場(5番鎖)や岩場があるので慎重に下ります。 |
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平蔵の頭の「門」 (登り専用ルート) 恐怖で有名な「門」の橋を渡り終えても、垂直に近い岩場のトラバースが待っています。(下山時のルートはこの岩場の左側を回し込んでいるので往路専用ルートです) |
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前剱の「門」 高度感のある鉄製の橋は、下を見ると千尋の谷底だ!! 高所恐怖症と思われる若い女性が、両手両足の四つん這いで震えながら渡っているのを見かけました。 |
前剱の「門」を渡り、6番鎖場をトラバースする。 緊張するが足場はしっかりしているので三点確保をきちんとすれば容易に渡る事が出来る。ただ、落ちたらぜったに助からない場所です。 |
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カニのタテバイとっかかり | カニのタテバイ9番鎖場 | |
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カニのタテバイ9番鎖場 | 11番鎖場の下り | |
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カニのタテバイ 9番鎖場 ルートはほとんど垂直の壁に鎖が取り付けられている。後続者を撮影すると自身の足が写るほどの高度感です。 |
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カニのタテバイをほぼ登り切る 登り切っても未だ絶壁のトラバースをまだまだ楽しめる ![]() |
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早月尾根分岐標識![]() ここまで来ると剱岳頂上も指呼になり、早々と登頂した下山者と出会う様になった。下山者は頂上はガスに覆われ何も見えなかったと嘆いていたが「私が頂上に着く10分後ぐらいにガスは晴れますよ!」と根拠のない言葉を返しておきました。頂上に着いた頃に本当にガスが切れて青空になりました。嘘のような話です。 ![]() |
頂上へ続くアプローチもナイフリッジの様な岩尾根が続くが気分は最高です。![]() |
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頂上へは「早月尾根分岐」からは恐竜の背中の様な岩がこつごつした細い稜線を登ってくる。 背後に富山湾も見えて素晴らしい景色です。 |
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剱岳山頂(標高2999m)←3000mにわずか1m足りません。 山頂に有るはずの祠が有りませんでした。ネットで調べて見ると修理のためヘリで降ろされている様です。残念! 「点の記」で有名な「三角点」も探してみましたが見つけられませんでした。こちらの方がもっと残念です。何処に有ったのだろう??? |
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「剱岳」山頂をあとにして早月尾根の分岐![]() |
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この辺りからカニのヨコバイ方面に下って行きます。 | ||
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下山時にご一緒になった「のんくん」さん 「のんくん」さんの紹介は少し下の欄で |
カニのヨコバイへの10番鎖場を下る。 カニのヨコバイも最初は結構垂直に下って行かねばならない。 |
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カニのヨコバイ自体は10m程の岩場のトラバースです。 この頃には急峻な岩場歩きも大分なれてきており、片手を離せるぐらいに余裕が有りました。 |
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カニのヨコバイ核心部 | 長いハシゴの下降 | |
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カニのヨコバイを通過し少しホットするが、相変わらず急峻な岩場の下降が続く | ||
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11番鎖場の下降 | 13番鎖場の登り | |
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早月尾根の上部も急峻な岩稜線帯である。 冬場は早月尾根が剱岳のメインルートになるが、雪が積もる冬場にこんな急峻な岩場をどの様にして登るのでしょう? |
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前剱から一服剱へ戻る「のんくん」さん 「のんくん」さんとは剱岳頂上でご一緒になり、下山ルートの案内もしていただきました。 「のんくん」さんのブログ「晴れたら良いね♪」←はこちらへ |
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「平蔵谷」俯瞰 | 「前剱」手前からの「剱岳」山頂部 | |
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前剱の前辺りから振り返った剱岳 この頃に一番晴れてくれた。 |
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前剱山頂(2813m) | 前剱から一服剱 | |
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武蔵コルから望む「武蔵谷」俯瞰 | 「前剱」から望む「一服剱」 | |
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一服剱から望む剱山荘と剱御前(2776.6m) | ||
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剱山荘まで無事にも戻って来れました。(一安心と達成感) 剱岳登山時に不要な荷物を預かってもらっていたので、改めて荷物の整理を行い、剱山荘の玄関口で自炊昼食としました。(小屋に了解をもらって) |
剱山荘周辺の紅葉 | |
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剱山荘を出発して別山乗越へ登り返しです。 登り返し途中から振り返ると、紅葉の海に剱岳の全景が浮かんでいました。 |
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剱御前の山腹も紅葉真っ盛りです。 | 別山乗越(剱御前小屋) 剱山荘から標高差275mを1時間30分かけて登り返してきました。 |
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別山南峰(2874m) 別山乗越からさらに約130m登ってくると立山三山の一つで社のある「別山」南峰に到着です。 まだPM2:15分頃にもかかわらず、誰もいない山頂付近は薄くガスもかかり寂しい夕方の様な雰囲気でした。 ちなみに、立山三山とは、いずれも山頂に社がある「雄山3003m」、「浄土山2831m」、「別山2880m」です。 「富士の折立2999m」、「大汝山3015m」、「雄山3003m」は立山三山では無く、この三つのピーク全体が「立山」と呼ばれています。地図上には「立山」と言う山は有りません。 |
別山北峰(2880m) 寂しい雰囲気でしたが、北東方面へなだらかな稜線を10分程歩くと別山の最高峰である北峰へ到着します。何度か縦走中に別山を訪れた事が有るが、最高峰の北峰を訪れたのは初めてです。 て言うか社の有る南峰が別山頂上だと思っていました。 |
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鞍部から別山を振り返る 別山から真砂岳の鞍部まで約150m下り、真砂岳の頂上直下に建つ内蔵助小屋まで130mほど再び登り返さねばならない。 早朝から既に10時間近く行動しており、この登り返しはきつかった。 |
内蔵助小屋到着(PM3時40分) 今日の行動時間は10時間30分 ここでも自炊だが、常設の自炊部屋は無いが、小屋の親切で乾燥室を自炊部屋に提供していただきました。 同宿者によると小屋提供の食事は評価が高かったので、自炊を止めて小屋の食事にすれば良かったかも・・ |
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